「些細なことで感情が高ぶる…」
「子供につい声を荒げてしまう…」
「疲れが抜けず、翌朝も重たい体感…」
これらは小さな引き金で怒りが爆発してしまう経験はありませんか？
このような反応の背後には、家の中の乱れが原因かもしれません。
人間は、周囲に物が溢れているだけでストレスを感じ、イライラしやすくなるものです。
今回は、家の中が散らかるとどうしてイライラやストレスの原因になるのか、そして、その乱れを整え、すっきりとした空間を作るコツをお伝えします。
散らかった環境がもたらすストレスの増加
玄関には家族の数を超える靴が散乱しており、壊れた傘が傘立てに数本ささっています。
キッチンには使用済みの食器や調理器具が放置され、テーブルは文房具や書籍で溢れ、食事をする場所すら確保できない状態です。
物が溢れている環境は、誰でもストレスを感じやすくなる原因となります。
多くの物が存在することで、以下のような問題が生じます。
- 物の存在が視覚的なノイズとなり、脳に負担をかける
- 必要な物が見つからず時間を浪費する
- 集中しようとしても周囲の乱れが気を散らす
- 何を始めるにも効率が悪く、時間がかかる
- 物が多すぎて片付けることが困難になる
これらの要因が無意識のうちに脳にストレスを与え、イライラしやすい状態を引き起こすのです。
物の多さが脳にストレスを与える理由
私たちの脳は、入ってくる情報が多いほど、それに応じてエネルギーを消耗して疲れやすくなります。
視覚からの情報が全体の80%を占めるため、視覚的な乱れは特に影響が大きいです。
リビングには洗濯物が山のように、テーブルにはリモコンが無秩序に散らばり、床は雑誌や衣類で覆われています。
これらは見慣れた光景かもしれませんが、脳にとっては意外とストレスの元になっていて、無駄にエネルギーを消耗しています。
そのため、何も特別なことをしていなくても、脳は過剰に働き疲労を感じ、睡眠をとっても疲れが取れにくいのです。
もし疲れが取れずにイライラが続くなら、散乱している物が原因で脳が過労状態にあると考えられます。
リビングやキッチンをスマホのカメラで撮影してみると、どれほど物が多いかが客観的に見え、片付けることで大きな改善が期待できます。
探し物がすぐに見つからないとストレスが増す
考えてみてください。
物が溢れる自宅と、必要最低限の物だけが揃った高級ホテルの部屋のカードキーを探すとしたら、どちらで早く見つかるでしょうか？
答えは明らかですね。
「必要な物だけがそろっているホテル」
です。
物が少ない場所は、何かを必要とした時にすぐに手に入るからです。
一方、物が多い家では、しばしば物の置き場が不明確で、何をどこに置いたか覚えていないことが多いです。
外出前に家の鍵が見つからず、焦ってイライラしたり、買い置きの缶詰が見つからずに新たに購入してしまった後に、家にあったと気付いたりすることも。
物が溢れる環境は、探し物が見つからずイライラしやすくなる原因の一つです。
散乱していると集中できない
部屋が散らかっていると、テストの勉強などに集中できず、先に部屋を片付けなければと思うことはありませんか？
目の前の乱れが、「これも整理しなくては」という気にさせ、本来やりたいことに手がつかなくなります。
物が多すぎると、始める前から億劫になり、何も手につかないという悪循環に陥りがちです。
行動が遅れる
例えば、掃除をしようと思っても、物で溢れた床をまず片付けなければ始まりません。
料理をする時も、作業台が物で覆われていれば、まず片付けから始めなければなりません。
物が多いと、何を始めるにも一手間加える必要があり、非効率的です。
やりたいことがあるのに、準備に追われるのはストレスです。
片付けができないこともストレス源
物が多いと、その片付け自体が一苦労です。
置き場所を決めるべきなのに、収納スペースが満杯で何も入れられない、という状態になります。
物が少なければ、収納に困ることもなく、少ない量なら片付けも楽になります。
散らかったとしても、元の量が少なければ簡単に元に戻せます。
物が少なくなるだけで、部屋がスッキリし、ストレスが減り、快適な生活が送れるようになります。
整理整頓のためのシンプルなアプローチ
家の中をスッキリさせる最も効果的な方法は、不要な物を減らすことです。
部屋が散乱している状態から脱却するためには、不要なものを思い切って処分し、実際に使用しているものだけを保持しましょう。
多くの場合、私たちが日常的に使っている物は全体の約20%に過ぎません。
残りの80%は「いつか使うかもしれない」という理由でなかなか手放せないものが多いです。
これら使われずに残っている物が、ストレスの源となっていることがあります。
そんな不要な物を処分することによって、探し物が減り、掃除が楽になりますし、何よりも部屋が整うことで、心もすっきりします。
また、物が少ない環境は、脳の疲労を減少させ、ストレスも軽減されます。
片付けが脳の認知機能を高める訓練にもなるとされています。
物の少ない環境は、集中力を高め、疲れにくい生活を支えるため、日々の疲労感も少なくなります。
断捨離を続けることで、脳の機能を活性化させ、イライラすることも少なくなるため、気分が向上し、快適な生活を送ることができます。
日々少しずつでも良いので、物を減らす習慣をつけましょう。
1日に1つでも物を処分するだけで、徐々に部屋が変わっていきます。
何もせずに物が増え続けるのは避け、積極的に断捨離を行うことが、すっきりとした生活への鍵です。
まとめ
本日は、
- 家の中の物が多いとなぜイライラが生じるのか？
- どのようにしてスッキリとした部屋を維持するか？
について説明しました。
物の多さが脳への刺激となり、ストレスを引き起こす原因です。
物を減らすことで、探し物が減り、集中しやすくなります。また、日々の片付けを習慣にすることで、認知機能の維持にもつながります。
