地図を眺めていて「公園のマークってどこにあるんだろう?」と思ったことはありませんか?実は、公園には専用の地図記号が存在しないんです。あの“木のマーク”も実は別の意味を持つ記号。この記事では、国土地理院が定める地図記号のルールや、公園に記号がない理由をわかりやすく紹介します。読めば、いつもの地図が少し違って見えるかもしれません。
公園に地図記号がないって本当?

地図を見ても公園マークが見つからない理由
地図上で公園を探しても、学校や病院のように「マーク」が見当たらないことに気づくかもしれません。実は、公園は「緑色で塗られたエリア」や「〇〇公園」という名前で表現されているため、特別な記号が使われていないのです。
たとえば、地図上では道路や建物の線や色に意味があり、公園は視覚的に“自然を感じる場所”として緑色で表されています。この表現方法は、文字情報よりも感覚的に理解できるよう工夫されているのです。公園の形や広さ、遊歩道の配置までも、緑の濃淡で表されることがあります。こうした配慮が、地図全体の見やすさにもつながっているんですね。
地図によって“見え方”が違う?市販地図・アプリ地図の違い
紙の地図とスマホアプリでは、公園の表示方法に違いがあります。たとえば、Googleマップでは芝生のような緑色で、Yahoo!地図では木々のイラストが添えられていたりします。それぞれの地図が“見やすさ”を工夫しているんですね。
さらに、アプリではズームの段階によって表示が変わることもあります。拡大すると遊具や池、ベンチなどが細かく描かれ、縮小するとシンプルな緑色の塗りだけになるなど、情報量を自動的に調整してくれるのです。これにより、スマホの小さな画面でも快適に見られるようになっています。
昔はあった?地図記号の歴史を少しだけ
昔の地図では「児童遊園」や「遊園地」などの表記が使われていたこともあります。当時は子ども向けの遊び場が限られており、そうした施設を示すことが大切だったのです。しかし、時代が進むにつれて街の公園が増え、大小さまざまな緑地ができたことで、ひとつの記号では表現しきれなくなりました。
さらに、地図技術の発達により、公園の形や範囲を正確に描けるようになったことも背景にあります。航空写真やデジタル測量の普及で、昔のように記号に頼らずとも地図全体の色と形で伝えられるようになったのです。
地図記号とは何かを簡単に理解しよう
地図記号とは、土地の利用や施設をひと目でわかるように示す“共通のしるし”です。誰が見ても同じ意味で理解できるように、国土地理院が細かく定めています。
もう少し具体的に言うと、地図記号は「地図の言葉」のようなものです。文章の代わりに記号で情報を伝えるため、言語が違っても誰にでも通じるという特徴があります。
また、記号の形には意味があり、昔は筆で描きやすい形が選ばれていたそうです。こうした背景を知ると、地図記号が単なるマークではなく、長い歴史と工夫の積み重ねで作られていることがわかります。
地図記号が作られるルールと対象

地図記号が決められる仕組み(国土地理院の役割)
地図記号は、国土地理院が管理・審議して決めています。社会の変化に合わせて、新しい記号を追加したり、古いものを廃止したりしています。
さらに、記号のデザインには「視認性」「識別性」「文化的中立性」といった複数の視点が求められます。多くの人に理解され、国際的にも通用する記号であることが大切なのです。
記号になるための“基準”とは?
地図記号として採用されるには、次のような条件を満たす必要があります。
- 全国どこにでも存在する施設であること
- 公共性が高いこと
- 長期間変わらないこと
これらの条件に当てはまらない施設は、地図記号にはなりません。つまり、全国共通で理解できる施設が対象というわけです。
公園に地図記号が存在しない3つの背景

理由① 公園の種類が多すぎる
「都市公園」「自然公園」「児童公園」など、公園にはたくさんの種類があります。どれも目的や規模が異なるため、ひとつの記号でまとめるのが難しいのです。
また、地方自治体ごとに管理区分や呼び方が違う場合も多く、全国的に統一した表現を作るのが非常に難しいのです。こうした多様性が、公園を一つの記号にまとめられない理由になっています。
理由② 地図上では色や名称で表現されるため
地図では、公園はすでに“緑色”で塗られています。そのため、記号を追加しなくても見ればすぐに公園だとわかるようになっているのです。
この緑色の塗りは単なる装飾ではなく、視覚的に自然や休息の空間を示す重要なサインです。地図上には「〇〇公園」といった名称も添えられるため、記号がなくても特定が可能なのです。
理由③ 公園の定義があいまいな場合もある
公園は自治体や管理者によって分類が異なります。遊歩道や緑地帯なども“公園”に含めるかどうかは地域によって違うため、全国共通の記号を定めにくいのです。
このように、公園という言葉の幅広さが、記号化の壁になっているのです。
外国では公園のマークがある?海外の地図事情
海外では木のアイコンやベンチのマークを使う国もあります。これは、公園の機能を明確に分ける文化が根付いているからです。対して日本では、多目的利用が多く、柔軟な表現を重視しています。
「木のマーク」は公園の記号ではない?

「樹木」の地図記号の正しい意味
実は、あの“木のマーク”は「樹木の群生地」を示す記号。つまり、森や林を表しており、公園を意味するものではありません。
この記号は自然の中に樹木が密集しているエリアを示すもので、公園とはまったく別の意味を持っています。
地図記号とピクトグラムの違いを理解しよう
地図記号は地形や施設を表す“国家基準のしるし”。一方で、ピクトグラムは案内板などに使われる“視覚的サイン”です。
つまり、地図記号は「情報の正確性」を、ピクトグラムは「人へのわかりやすさ」を目的としているのです。
実際の地図で見る公園の表現方法

紙地図とデジタル地図での違い
紙地図では緑色の面積で公園を示しますが、デジタル地図では木々や芝生の模様など、よりリアルな表現になっています。
近年の地図アプリでは立体的な陰影や木の配置をリアルに再現し、まるで上空から見下ろしているような表現も増えています。これにより、地図そのものが「体験的」なツールへと進化しているのです。
Googleマップ・Yahoo!地図などの表現の工夫
Googleマップでは公園名が見やすく表示され、Yahoo!地図では遊具や池のイラストが添えられるなど、親しみやすさと分かりやすさの両立が工夫されています。
知ると楽しい!身近な地図記号クイズ
- ⚓ 港(船の停泊や海の玄関口を示す記号)
- ⚒ 鉱山(採掘場や鉱物資源の採取地を表す記号)
- ⛩ 神社(鳥居の形から由来する記号)
- 🏫 学校(「文」の字をかたどった記号)
- ⛽ ガソリンスタンド(現代ではアイコン化されていることが多い)
これらの記号にはそれぞれ由来やこだわりがあり、地図を通じて文化や歴史を知ることができます。
【まとめ】公園に記号がないのは「地図のやさしさ」
公園に地図記号がないのは、種類の多さや定義の違い、そして見やすさを守るため。緑色という色で直感的に伝える工夫こそが地図のやさしさです。
地図は単なる情報の集合ではなく、使う人が“世界をどう見ているか”を映す鏡のような存在です。公園を記号ではなく色で表すことで、都市と自然の調和を感じさせるデザインとなっているのです。
こうした配慮こそが、日本の地図が世界でも特に丁寧で、人に寄り添ったデザインである理由のひとつといえるでしょう。
